東京都や国でのレベルでも「子どもの好奇心や探究心を伸ばす、保育に活かす」という事が推奨されています。
というと、なんだか難しいのですが…
「子どもが何だろう?と思ったことを楽しむと深い学びになる!」
ってことなんです。
そういうこと、沢山あると思いますが、あるクラスが二学期の間「だいこん」についてたくさん考えていたのがまさにこれだと思い、ちょっと紹介させてもらいます。
「だいこん の こと」つくし組のクラスだよりから
日付は、おたよりの出た日です。だいたい金曜日にその週の事を報告するおたよりが出ます。
だいこんの種をまきました(9月9日)
「大根の種の色ってご存知ですか?お子さん教えられるかな?」
ピンク色なんです。
まいた後、どうなると思う?ときいてみると

おもしろいな~の発想でした。
翌日の帰りの時間。

みんなでワクワクしながら畑に見に行ってみると‥あれ?何にもない…
その翌日も「見に行こ―!」で見に行ったけど、何にも変化なし…。


で、みんなで種を応援しました。
週明けには変化が見られるといいなー(芽が出る)ですが、昨日の大雨で全部種が流れてしまった・・??と、一人心配しています。
大根の芽がでました!9月19日
ほぼ毎日「大根、どうなったかな~」と畑に足を運んでいます。雨に負けずに芽が出てくれて、ホッ!
大根がおぼれちゃう?? 9月26日
19日(金)の朝…

と出かけた子たちが…


見に行ってみると、ホントだ、畑と果て家の間のあぜ道のくぼみにたっぷりの水が…


私(担任の先生)が水をすくい始めると何人かの子たちも「やる~!」と、場所が狭かったので、一人ずつシャベルや容器で地道に排水作業をしました。

ついに葉っぱが! 10月3日

葉っぱが8枚になった大根さん。葉っぱって何枚まで増えるんだろう??
大根を抜きに行った時に…11月24日
昨日、大根さんから「もーいーよー!」と聞こえてきて、大根を抜きに行こ―!となった時、




園長先生、すぐにはこれなそうだったので、伝言を預かりました。


畑に行ってみると、大根さん、葉っぱに埋もれていて、大きい/小さいが良く見えないため、順番で抜くことに。
すると、待っている子や抜き終わったこたちから「〇くんがんばれ!」の応援の声が。
全員が抜き終わった後、頑張れって応援してる声が聞こえてきていいな~って思ったよ、とつたえると「それでがんばれたよ」「うれしかった」と言っていました。

「ママと一緒にやろう」「子どもだけじゃできないよきっと」と思っていた子たち、それを自分たちでやってごらんと言われて、ドキッとしたんでしょう。
その中で「やってみる」というのはまさに挑戦ですね。
たかが大根で?と思うなかれ。
収穫時期の大根は、つくし組の子にしてみたら、相当大きいんです。大人だって、未知の体験で自分の胸まであるような高さの植物を抜けっていわれたら、ちょっと考えるんじゃないでしょうか。
実際、重いですから。抜いた子が、次の子に「がんばれ~」という気持ち、わかりますし、大事ですね。
・芽がでて、葉っぱのようになってきて、顔が(大根の白い部分)見え始めて、大きくなってきて‥
ほぼ毎日のように様子を見に行く子たちもいるくらい、種からの変化や成長を楽しみにしていた子どもたちでした。
・お休みが減ってきたら、みんなでお味噌汁つくりたいな~
・絵の具画も描きました。
・お休みの子たち、来週抜こう!描こう。
たくあんのために
大根を収穫した後も、「大根見て来る!」と畑に足を運ぶ子たちもいました。

の報告を受けて、

と提案しました。有志で抜いて、洗ってくれた大根を干しています。来週、漬けられるかな。
園長先生のつぶやき

ピンクの種から、種が大きくなるとか、小さい大根が出て来るとか、いろいろな興味関心がありましたね。
そして、双葉が出て、大きくなって・・とどうなるんだろうと大根の成長を追いかけ続けた子たち。
そして、それを見届けている先生。日々の中で、いろんな発見とドラマがありました。
野暮なことを言うようですが、きっと、図鑑や情報として大根の成長を知るのと、一つの体験として種から大根を育てるのって、違うんじゃないかと思います。
子どもが小さい時は、不思議に思ったその時に、図鑑はこうだよとか、正しいのはこれだよ、とか正解を教えるのが一番ではないのでしょう。
ピンクの種から想像しているときに、大根を絵で教えてもなににもならない気がします。「ふーん」と言ってくれるでしょうが、理解とはちがいますよね。
芽がでたのを発見した時の嬉しさ
おおきくなった大根を引っこ抜くときの「ぷつん!」という感触
葉っぱや白い部分のにおい
ここまで含めて、大根ってこういうものか、というものができたのではと思います。
・・もっと野暮なことをいいますが、説明会でもお伝えする、「体験を大事にしています」って、こういう事だと思います。
子どものことに関わって、小学校や幼児期の学びについての研修会などに参加していると、よく出てくる言葉があります。
それが「子どもの興味・関心を保育や学びに活かす」という事です。
少し言葉が違うこともありますが、だいたい、一方的に指導をするのではなくて、という内容になります。
なかの幼稚園では、子どもの興味や関心を生活の中で拾って遊びや学びに活かすというのはごく自然にあることです。
が、先日、大学の先生や市の保育に関わるアドバイザーの方たちと話していると、そうでもない生活もまだまだあるそうです。
まだまだ、と書いているのは、一方的な指導より、双方向でのやりとりが重要であるというのはずいぶん以前から指摘されてきたからです。
でも、実践の保育では難しいと思われることもあるんですね・・。
子どもの興味や関心、と言いますが、
「特別なことではなく一緒に過ごす中で相手の事を見ていると自然に解る事」
なんです。それを一緒に関心を持つ。そしてそれはきっと楽しい時間につながる。という事だと思います。







