新年度が始まる4月。新しく入園した子たちが新しい生活を始めていきます。
今回から、そんな新年度の様子をご紹介しながら、なかの幼稚園での小さい子が新しい生活に慣れていくことの配慮や工夫、2歳や3歳の子たちの特徴などをお伝えしたいな、と思います。
新年度の幼稚園で聞こえてくる遊ぶ声は普通じゃない!?
4月、なかの幼稚園ではおかげさまで、子どもたちの楽しく遊ぶ声が聞こえてくる事がとっても早かったです。
なんの事かというと、なかの幼稚園では、
「子どもが泣いている声よりも遊び出していく声が聞こえてくることが多いということ」
これは幼稚園だけでなくて、お家の方のご協力に支えられている、という事なんです。
4月に新しく入園した子たちの当園が始まると、まずは子どもの鳴き声が響き渡ります。お母さん達と離れる不安。二歳、三歳の子たちにとっては、そんな不安な時には大きな声で泣く事は自然なことです。
八時半過ぎに登園が始まり、20分くらいすると、登園したけれどママと離れるのが嫌だ、という子たちが泣き出し、しばらくうわ~ん!と泣き声がします。
けれど9時半頃には泣き声はほとんど聞こえなくなり、代わりにブランコやトラックで遊ぶ音、子ども同士で遊ぶ声に園庭が満たされます。

つまり、園庭には泣き声が響くか、部屋で過ごすために子どもの声がしないか、ということになるので、四月入園式後すぐに園庭に遊びの音と子どもの歓声が響くというのは珍しい事みたいです。
なんでこんな風に過ごせるのか?大きな理由が二つあります。
なかの幼稚園で4月なのに遊び声が響き渡る2つの理由
①遊びがたくさんある
②慣らし保育で、安心して遊んだ経験がある
この二つの為に、泣いていて一段落した時に「あれで遊びたいな」と思えることが目に入り、遊び出せるという事なんです。
①は、ひよこ組のおたよりから紹介します。
お砂場でごちそうづくり
「さらさら~」「とろとろ~」とお味噌汁をつくったり、ごちそうを作ってます。「せんせー、たべて~」なんてこえも。
近くにいる子たちとお山を作ったりもしています。
ブロックで車を作ったり、

後ろが飼育小屋。ウサギとニワトリがいます。手に持っているのは、ごはんになる、菜の花
お庭の遊具に登ったり、ブランコしたり、ウサギさんとにわとりさんにご飯をあげてます
「ママ~」なときも、うさちゃん、こっこさんパワーでいつのまにか、にっこりに。
慣らし保育の「親子の広場」
そして②。なかの幼稚園では未就園児クラスを「親子の広場」と呼んでいます。この親子の広場に、安心できる大人と一緒に通って「ここで、これをして遊ぶの楽しい!」という時間を過ごしているかどうかというのは、子どもが「親と離れて不安なとき」に遊びに気持ちを切り替えるほうに背中を押してくれるか、訳も分からず不安だからその気持ちを泣いてひたすら表現するか、という違いになります。
広場に来てみたとき、時には親として「ただ遊んでいるだけって、なにか特別なこととかないの!?」と物足りないこともあるかもしれません。けれど、子どもの目線で考えると、当たり前に遊んでいることが大事なんです。
特別な企画やイベントがあってわくわくするのも良いのですが、1歳・2歳・3歳という時期は、前と同じであるという事に安心感があり、毎回同じというのに退屈を感じる大人とちょっと違う感覚があるんです。
つまり、時には運動会みたいな特別な時間に参加するのも良いのですが、普段は
「同じ部屋、同じおもちゃ、同じ人」に慣れて安心して過ごせることがなにより大事になる
という事です。そうやって、安心して遊んでいると、「幼稚園の門を入ったらあれで遊べる」という遊びが出てきます。一度遊んで楽しいと、次も遊び出しやすくなります。
そうやって、やりたいことがあると、ふとママに会いたいと寂しい気持ちが出ることもありますが、たいていはやりたいことを過ごして楽しく過ごせるようになります。
小さい子は、不安は連鎖しやすいですから、「ママ~」と近くでずっと泣いている子がいると、周りの子も不安になって泣き出します。一方で楽しい様子も伝わりますから、楽しく遊んでいる子たちが周りにいると、ちょっとやりたいな、と思えます。
大きい組が元気よく遊ぶのも楽しいの連鎖をしてくれるので、なかの幼稚園では4月の入園すぐからどんどん遊び出していけるんです。
園長先生のつぶやき
子どもにとって「安心できる場所」という事が大事。
それは、小さい子ども側から考えてみると分かります。まだ自分でよくわからない事も多い中、知らない場所に知らない人達に囲まれて、一人置いて行かれる。不安ですよね。
知っている場所がある・やりたいことがある・知っている人がいる、というのとだいぶ違うと思います。
最近、とっても気になるのが「二歳の子でも誰でも預かってもらえる」という雰囲気が大きくなっていることです。「2歳誰でも通園制度」という言葉と、保育園や幼稚園に行っていない子も預けられるというシステムがこの雰囲気を作っていると思います。
もちろん、二歳の子は預かってもらえます。でも、その時にその子その時期にあった段階を踏まないと、あまり良い事につながらない事があるということまでは、セットの雰囲気になっていないのが心配です。
保育関係の立場だと「二歳を急に置いていくのは、後々厄介だ」という事がわかっているので、
『預かるけれど・安全に過ごすけれど・子どもの為とは言えないよ』
という気持ちがあります。
システムを利用して預けたいという保護者の側には『行政が作ってくれたシステムだから、子どものプロが考えてくれているだろう、言われた通りの手続きで預ければ、大丈夫!』という気持ちがありそうで、そのギャップが気になっています。
「どういうことか?」
ちょっと気にかけて欲しいのは、
「大人の都合と子どもの都合、両方を考えて欲しいという事です。」
システムがあると、つい最大限利用した方がオトクじゃないかな!?と考えてしまいますが、子どもを預ける制度ですから、単なるポイ活とは違います。この枠最大限使うとオトク!ではないんです。
最大限利用する、という時に、大人とお金の都合だけではなくて、子どもの気持ちと体調と生活リズムと、預ける先の状況も考慮して最善の利用にしてもらいたいな、と思います。
このシステムが生まれたのには、保護者の負担軽減という大事なポイントがあると思います。でも、保護者の負担はこれで本当に軽減するのか??という疑問があり、負担軽減のために違う解決方法はないんだろうか?と思います。
次回では、幼稚園から保護者がホッと一息つけることと、子どもが安心して過ごせることに深~く関わる、保護者に対してのバックアップをお伝えします。







