3歳4歳でもおむつが取れない!?トイレトレーニングの進め方を徹底解説!

なかの幼稚園では、未就園のいわゆるプレクラス「親子の広場」が始まりました。その中で、井戸端会議としてなんでも相談をしてみる場面があるのですが、、、

今年も、その中の一つに「おむつが取れないこと、トイレトレーニングの進め方」の話題が上がりました。

というより、今年は積極的にこの話をする機会を提供することにしました。

 

 

どうしてトイレトレーニングを積極的に進めるべきなの?

年々、3歳を過ぎてもおむつ(形としては、パンツ形なので「紙パンツ」とも言いますが、あえて「おむつ」と書かせてもらいます)を使っている子が増えているな、という「危機感」があるからです。

 

園長先生
そうなんです!「危機感」なんです!放っておけないくらい、、、

 

この何年かは、なかのでも「なるべくパンツにしましょう。でも、無理でなくていいですよ、いつか外れます!」と言いながら過ごしてきました。

けれど、そう言いつつも疑問がありました、、、

 

園長先生
いつかって、いつだろう?高性能の紙おむつをはいていると、そのいつかはどんどん遅くなっているけれど、そんなにいつまでもおむつをはいていていいのだろうか、、、と

 

きっと、先生の立場ではなくても、お母さんの立場でも考えている方もいますよね。

そこに、2020年のコロナ。保護者に気持ちの負担の大きい緊急事態宣言もあり、話し合う機会も少なくなり、パンツにしましょうもあまり言わずに過ぎた2020年度。

2021年度、多くの3歳、なかには4歳の子が紙おむつで4月の新学期スタートを迎えました。これは、危機感が高まりました。(何で危機なのかは、後で書きます)

 

ちょっと、今までのようにはいかないと思いました。そこで調査。

「なんで多くの子が紙おむつなのか?」という原因はどうも以下の事のようです。

 

多くの子がおむつを履いてしまう原因?

  1. 高性能の紙おむつを使っていて、排せつの自立は確立しにくいということです。なるほど、高性能。何回分もためられるからですね。
  2. 同時に、この何年かの「広場」の話題から、「排泄をトイレでさせるって、どうやったら伝えられるの??」という、そもそもどうパンツの生活に移るのかわからないという保護者が多いこともわかってきました。ひと昔前なら、きっと周りに自然に切り替えていく親子の姿があったのが、今はそういう風には知りにくいのですね。
  3. また、「子どもの意見を尊重しよう」ということも浸透してきています。「パンツはいやだ!」という子に無理はさせない。

 

という事になるみたいです。もしかして、小さい子を持つ方は、②に「そうそう」という方もいるのでは、、、どうやるのか知らないな、と。

また、いま、チャレンジしつつ子どもがトイレを嫌がるという方は、③に「そうそう!」ですよね。「親はさせたいのに、してくれないのよ!」という悩みのある方も、、、

では、ややこしいことを言わないで③のように「いつかはずれる!のを待てばよいのでは?」とも考えられそうですが、そうはいかないのです!

 

幼稚園で、3歳4歳で紙おむつを使っている子達を見ていると、どうも手放しにできないのです。というのも、子供たちは、

 

「本当はパンツのほうがいいようだ。」「紙おむつは赤ちゃんが使っているものだよな~、かっこ悪いよな~。」

 

と気が付いているのです。表には出さないけれど、、、その証拠に、着替える場面を意識的に避けてみたり、意固地にトイレを避けてみたりします。

 

園長先生
紙おむつをはいている自分が、周りに知られないようにしているのです!これは、毎日毎日起こる「排せつ」という事のたびに自分の自尊心が下がるという事なんです!

 

「じそんしん?」大げさな!と思うなかれ。もう一つの証拠に、パンツに切り替わった子たちが、すっきりした顔で、どこか自信を持つのが物語ります。誰が教えるのでもない、自分で感じるのでしょう。

幼稚園で、先生がおむつをはいているのをさげすむことはありません。それでも、やっぱりパンツになって自分でトイレに行けると、自信がつくのです。

 

でも、一方で、意固地にトイレを避ける、という事態も起こります。自分で充分わかっている子ほど、こだわります。「パンツはいやだ!紙を出して!」と泣き叫んでしまう子だっています。

それを見るのはとっても切ないです。充分わかっているのに、こだわっているんです。なんでこんなことになるかというと、子どもながらにお漏らしを失敗と思っている子もいて、失敗したくない、と思うと「紙おむつをはいて安心していたい」となるみたいです。

また、生まれてからずっと紙に排せつしていると、それが安心という事にもなるようです。トイレなんて、怖いところ、と。

「紙パンツ安心」の先に、この「自尊心低下と紙パンツを出して!」のもどかしい姿が待っているかと思うと、危機感です、、、

 

 

では、どうすればおむつは取れるのか、、、?

(写真 床は板張りなので簡単に拭けます)

一番は、「紙が安心と思う前に、トイレで排泄する生活に切り替えてしまう」ことです。

いつも勉強会でご一緒する保育園の先生に聞いてみたところ、

 

保育の先生
首が座ったら、おまるにかけられる。朝や昼寝から起きたときにおむつを見て、していなければチャンス!おまるにかけると、大体出る。

その時に大人が喜ぶと、子ども心に『自分がここでおしっこするのは大人が喜ぶようないいことか』とわかって、すぐ身につきますよ。

0歳が一番早い。逆に、2歳過ぎて、家で紙・保育園でパンツ、というのが一番時間がかかる。トイレに行くのが面倒とか、子どもだって思うんでしょう。

 

だそうです。0歳か!?それはびっくり、、、

「え~、もう2歳なんですけど」という方もこれを読んでいるかも、ですよね。そんな方には、「広場」でも話題になっていた「どうやってパンツに変わったのか?」のお母さん達の話を、、、

 

(写真 遊び場所も床は板張り)

Fさん
そろそろパンツかとおもって、母が切り替えた。カーペット取って、お漏らししてもいいようにして、パンツはかせて、出たら『でたね~』と着替えていたら3日でトイレでできるようになった!

 

だそうです。3日は、早い方だと思うので、もう少しかかる子もいると思いますが、、、

ポイントは、ちゃんと出たら「でたね~」の所。トイレ以外で出てしまったときに「何で言わないの!」とか「トイレでするんでしょ!」とかではなく「おしっこでたね~、かえようね」というのが次に繋がります!

紙おむつにしていた子にとっては、おしっこが出ること自体が発見になるらしいです。だから、「これが、おしっこでる、ってこと」と教えて、着替えたり、トイレに行ったりを伝えていく事なんですって。

紙パンツにこだわってしまう4歳の子が、お漏らしもできずにじりじりと苦しんでいるのを見ると、『お漏らしできて、良かったね~』、と言う感じです。

 

もう一つポイントは、「カーペットをとる」こと。漏らしても、着替えたり掃除したりしやすいと、取り組みやすいです。もちろん、着替えも、着替えやすい服がいいですよ。だから、夏はおむつ外しにいいんですね。

最大のポイントは、、、

 

「母が生活を切り替えた!」

 

紙おむつで、おむつ替えは日に3回、とかいう大人都合の生活から「おしっこでる?じゃあトイレ行こう!」という子ども都合の生活に切り替えるってことです。

おむつでない方が良いのはわかった!では、実際のところ、何をどう切り換えるの?というところですが。ここで、幼稚園入園前後の、3〜4歳でまだトイレでしていないよ、という子と親御さん向けの「トイレトレーニングの進め方」をまとめてみました。

 

 

【ココロの準備編】3〜4歳向け!トイレトレーニングの進め方

3歳〜4歳。この年齢のおむつはずしは、おむつにこだわりを持ってしまった子や、既にトイトレにチャレンジしたけど挫折したよー、という方もいらっしゃると思います。

まずは親子でココロの準備が必要なので、その「4つのココロの準備」を紹介します。

4つのココロの準備

  1. 大人の気持ちを切り替える!
  2. 排泄物を愛でる!
  3. おむつの外での排泄しても安心だよを伝える!
  4. 子どもの排泄に心を寄せる!

 

ココロの準備 その1「大人の気持ちを切り替える!」

長い間、おむつでの排泄をしてきたこどもは、「はい!切り替えて」と言われても、それはとても難しいことなのです。大人が「今日からおむつで排泄してね」って言われるくらい難しいのです。その難しさを理解することが大事です。

 

ココロの準備 その2「排泄物を愛でる!」

うんちやおしっこを「汚い」と扱うと、「大人が嫌がるもの」だとこどもは思うので、隠れたり、おむつ替えを嫌がってしまいます。「おしっこ出てスッキリしたね」「立派なウンチが出たね!すごい」こんな声かけで排泄物を「出ていいもの」に位置付けしましょう。

 

ココロの準備 その3「おむつの外での排泄しても安心だよを伝える!」

ずっとおむつで排泄していると、おしっこがどこからどうやって出ているか知らないのです。お風呂でおしっこに挑戦!シャワーの流れに誘発されておしっこが出やすくなります。おしっこってこうやって出るんだー!を知り、「おむつの外で出しても大丈夫なんだ」を学びます。

 

ココロの準備 その4「子どもの排泄に心を寄せる!」

  • 汚れたおむつはすぐ交換。気持ちのいい状態にしておくと、おむつでおしっこしたら気持ちが悪いから、トイレに行こう〜!に繋がります。
  • いつどこでどんな風に排泄しているかしっかり観察。タイミングを知る。
  • タイミングに合わせた声かけをする。「おしっこある?」と聞き、無いと言われたらしつこくしない。

 

 

 

【実践編】3〜4歳向け!トイレトレーニングの進め方

ココロの準備は整いましたか?次は、実践的なステップを踏んでいきます!

 

【ポイント1】パンツにする!

  • おむつを履いている限り外れない。
  • パンツを選んだりして楽しんで!

 

【ポイント2】お漏らし大歓迎!「お漏らし対策」

  • カーペット、クッション、マットなど濡れたくないものは、この期間だけお片付け。
  • 畳は、新聞紙を敷いた上に、安くて洗いやすい敷物をしけば畳への被害は減少。
  • 雑巾、ボロ布を絞ってバケツに準備。いつでも拭けるから安心。

お漏らしは、当然あります!「失敗」ではなくて、我慢できる限界を知るための学びタイム。

 

【ポイント3】家族みんなで取り組む!

ママが一人で抱え込まないでいいのです。パパや兄弟、家族みんなで協力しあおう!

 

 

【番外編】3〜4歳向け!トイレトレーニングの進め方

 

おうちで過ごす時のオススメスタイルもありますので、参考にしてみてください。

 

「暖かいお部屋や暑い時期は、すっぽんぽん!」

出したくなったらすぐにトイレに行ける!お漏らししても床を拭くだけ!洗濯物が増えない!

 

「布おむつでふんどしスタイル!」

水分の吸収率が布パンツよりもいいので、床への被害は少なく済みます。こどももおしっこしたのがすぐわかる!「出た」と「出る」の感覚を養うことができます。

 

「おまるを準備!」

トイレを怖がる子には、おまるを準備していつも過ごすお部屋に置くと行きやすくていいですよ。

*新生児でもおまるやトイレでの排泄ができる!それに慣れていれば「おむつの外での排泄が自然なこと」だと知っているので、1歳後半から2歳でスムーズにオムツが外れていきます。少し手間はかかるかもしれませんが、あとから大変な思いをするよりもずっと楽ですよ。

 

 

お漏らししても怒っちゃダメ!?

ママは怒ったつもりはなくても、「あーあ」とか「ふぅ〜(ため息)」とか、こんな表現もこどもは敏感に「あ、怒ってる…」と感じてしまうこともあります。

「おしっこ出たね〜、スッキリしたね。まだ出るならトイレ行こうか?」こんな風に声をかけてみてください。

大人が不安でオムツとパンツを行ったり来たりすると、混乱して長引きます。大人が覚悟を決めるのが大事です。やるぞと決めたら思い切って、スパッとパンツにすることをおすすめします!

 

 

園長先生のつぶやき

 

この記事を書いてから、色々な方が改めておむつを外すことへの質問を投げかけてくださいました。一人一人に、広場の江浦先生(おむつなし育児のアドバイザーの資格を持っている先生です)が丁寧にアドバイスをしていました。その後、「トイレで出来るようになりましたよ」の、親と子どもの嬉しそうな顔での報告も沢山ありました。

3~4歳向けではありますが、それより小さい子でも同じことですので、みなさん参考にしてみて下さい。そして、それでも良くわからない時は、遠慮なく幼稚園までお問い合わせください。広場などで、江浦先生に直接質問することもできます!

 

 

 

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